メリッサ雑貨の歩みと今後の展望
【1. 創業のきっかけ:インドネシアでの感動】
メリッサ雑貨は、2004年にシンガポールのShaw Center(ショッピングセンター)で誕生しました。
創業のきっかけは、初めて訪れたインドネシアでの体験です。街角のバティック屋やアタバッグの工房を回り、インドネシア雑貨の緻密でかわいらしいデザインに思わず目を奪われました。
「なんて可愛いんだろう、身に着けたい」と心から感じ、自分用にも友人用にも沢山購入してシンガポールに帰りました。友人へのお土産として選んだバティック雑貨は、とても喜ばれ、この魅力をさらに追求したいと思うようになりました。
そこで、「バティックでカフェエプロンを作ったら可愛いのではないか」と考え、試しにバティックのエプロンを制作。すると、友人の間で好評をいただき、その評判が少しずつ広がり、エプロンが欲しいとお求め頂くことが増えるようになりました。
そこで、「もっと多くの人に届けたい」と思い、思い切って店舗を構える決意をしました。
以来20年の間に7万枚以上を売り上げ、メリッサ雑貨を象徴する存在となったのが、このカフェエプロンです。
こうして、メリッサ雑貨の物語は始まりました。
【2. ショーセンターでの営業とオリジナル商品の展開】
Shaw Centerでの営業では、インドネシアから輸入した雑貨に加え、カフェエプロンなどのメリッサオリジナル商品も手掛けるようになりました。
「お客様が求めている物は何だろう」「どんな物が日常にあればワクワクするだろうか」と、日々お客様とお話をさせていただきながら、新作品の開発にあたって、試行錯誤を繰り返す毎日でした。
何度も思索と実践を繰り返すことで、幅広い商品の品ぞろえと、メリッサ雑貨でしか買えないオリジナル商品が段々と増えてきました。
そして、徐々に多くの方に知っていただき、手に取っていただけるようになりました。
やがて、シンガポールを訪れる旅行者の方々も来店してくださるようになり、「シンガポールのお土産」の製作を始めました。
シンガポールの象徴的なマーライオンの木彫り制作に挑戦しましたが、試作品はなかなか思うように可愛くならず、一度は制作をあきらめました。
しかし、ある日眠っていた木彫りを見たとき、その“ぶさかわ”な姿に思わず笑い、愛着も湧いたため、ダメ元で販売を決意。
すると、その独特の“ぶさかわさ”が癒しになると評判を呼び、のちにメリッサ雑貨を代表する商品となりました。
その後、マーライオン木彫りはシリーズ化され、アジアン雑貨店から「シンガポールお土産店」への大きなターニングポイントとなりました。
【3. マンダリンギャラリーへの移転と接客へのこだわり】
その後、マンダリンホテル内のマンダリンギャラリー(現在はヒルトンホテル)への移転の話をいただきました。
不安もありましたが、それまで大切にしてきた「お客様目線での心を込めたサービス」と「独自性のあるオリジナル商品」を守り、さらに精進していくため移転を決意しました。
オーチャードの中心という立地もあり、多くの在住者や旅行者の方にご来店いただくようになりました。メディア露出や旅行ツアーでのスポットにも取り上げていただく機会も増えました。
スタッフ一同で常に考えたのは、「お客様が安心して楽しくワクワクできる買い物体験」をいかに作るかということです。
そこで、日本語で買い物ができる安心感をご提供するため、日本語が堪能なスタッフを雇い、研修やマニュアルを徹底しました。
このサービスを思いついたのは、私自身が駐在中に言葉の不安を感じた経験や、旅行先での異国の緊張感を知っていたからです。
――少しでもリラックスして、心から楽しんでいただきたい――
そんな思いから実現しました。
その結果、「日本語で安心して買い物できるお土産屋」として高くご評価いただきました。
【4. コロナ禍とオンラインへの挑戦】
こうして、メリッサ雑貨は、お客様目線の心を込めたサービスとオリジナル商品の開発に努めながら少しずつ成長してまいりました。
しかし、2020年のコロナ禍では、旅行者の激減や不要不急の外出禁止により、店舗の運営は困難となりました。
そこでオンライン販売に力を入れ、多くのお客様から応援やねぎらいの言葉をいただきながら、「どうしたらメリッサ雑貨が皆様のお役に立てるか」を考え続けました。
――コロナ禍での不安や、お家時間のストレスを少しでも和らげたい――
そんな思いから、お家時間を楽しむための取り組みを考えました。
具体的には、「シンガポール塗り絵キット」 や 「間違い探しゲーム」、さらに 「シンガポール料理のレシピ」 の配信など、自分たちにできることをひとつずつ実践していきました。
おかげさまで、コロナ禍を乗り越え、家庭の事情により店舗運営を終了する2024年5月まで多くのお客様に支えていただき、全力で取り組むことが出来ました。
この期間は、日常が一変し、何度も心が折れそうになった忘れられない時間でした。お客様からの「頑張ってね」「応援しているよ」「なくならないでね」という言葉が、何よりの支えとなりました。
こうした経験を通して、お客様に支えていただけることのありがたさを改めて感じ、これからも 「お客様がワクワクする商品」と「心を込めたサービス」 を大切に、一つひとつ丁寧にお届けしていこうと強く思いました。
――謙虚に感謝の気持ちを忘れず、誠心誠意取り組むこと――
これは商売をさせていただく上で、決して忘れてはいけない大切な思いだと考えております。
【5. 日本でのオンライン販売と新しいオリジナル商品の展開】
20年にわたるシンガポールでの店舗運営に幕を閉じ、2024年10月から主に会員様向けに日本でオンライン販売を開始しました。
まずはシンガポールのお土産に加え、オリジナルで製作したアジアン雑貨を展開しています。
素材やデザインに独自の工夫を加え、今までにない商品の開発に力を入れています。
例えば、アタバッグやベトナムのプラカゴバッグには、和布やインド綿などの内布を組み合わせ、お客様に「選べる楽しさ」と「ご自身だけの特別な雑貨」を楽しんでいただけたらと思っております。
また、SNSでは商品の使い方や製作者の思いを発信したり、「毎日まーことば」と題して、日替わりでさまざまな姿に変身するマーライオンが、くすっと笑えるひとことや元気になれる言葉を届けています。
今後も、シンガポール発の雑貨店として「シンガポールをはじめアジアのメリッサオリジナル雑貨」を販売し続けるとともに、お客様と直接お会いできる場としてPOPアップ開催も企画中です。
未知なことも多いですが、これまで大切にしてきた「おもてなしの心」を胸に、一つ一つのことに真摯に向き合い、感謝の気持ちを忘れずにさらなる成長を目指してまいります。










